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HE+ME=2 第19号のお知らせ

当店の機関誌『HE+ME=2』第19号が完成しました!
今回のテーマは『つまんない』です。

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# by ihatobo | 2014-05-26 00:20 | ニューズ

『英語はしゃべったもん勝ち!』横森理香 /『Twitterで英語をつぶやいてみる』石原真弓

 新聞で、ある作家に対するインタビューを読んだ。
彼は職人の「言いわけがない」仕事振りを書きたい、という。
 職人は実作業が、始まる以前から、その仕事の成果が人々の生活の実際にとけ込むまでの全過程について責任を持っている、という。
 殆ど全発言について「我が意を得たり」だったが、私達の仕事は、その成果への反響が、直接的で、多種多様であるために、作家でいえば、読者の反響がその作品を作っている段階や批判/評価が、スタッフの作業に向けられる。
 例えばコーヒーの一杯を淹れる以前から、テーブルに運ぶ(納品)までの全時間にスタッフは責任を持っている。
 それは当たり前の日常的作業だが、と同時にまず、複数のメニューを一挙に作ることはできない。
 更に、その間に本やCDの問い合せや、室温の調整、電話の応対など、ある時には一挙に私たちを襲う。
 もちろん作家も作品を作っているだけではなく、このインタビューを受けているのも作家の仕事である。
 それを私は知っている。が、喫茶店のスタッフはとても忙しい。しかも、お客様が訪れてくれる限りは、延々と続くわけだから・・・

 さて、そういうことで、今日はエーゴのお客様の応対に便利なエーゴ本を、たまたま2冊紹介しておきたい。
 日常の接客にも便利なのである。つまり、早く簡単にお客様に私たちの作るメニューを案内する時に、一回エーゴに直してから、日本語で発語するのである。
 よく出喰わすお客様の問い合せで、「トイレいいですか?」がある。この場合は、アーユー・レディと考えればいい。「空いてますよ」と私たちは応えている。
 テーブルにメニューを運んだ時に「ありがとう」と最近のお客様は発話する。この場合も今度はこちら側が「どういたしまして」をいい難いのでシュア・シングと考えて、「いえ」か「はい」かにしている。
 そんな簡単フレーズが両書に満載されている。

 ある時エーゴのお客様がビール(ビァ)をもう一本(ワンモアビァ)と注文される。しかし、(冷えている)在庫がなくアウト・オブ・ストックというと、ノー(その場合は)ザッツ・ラースト・ワンと言うんだと教えてもらった。カンタンである。
 
 
 

# by ihatobo | 2014-05-24 02:37 | 本の紹介

『赤ちゃん教育』(野崎 歓 講談社文庫 05→08年)

著者は「照れ隠し」というが、本書で引き合いに出される、文芸書は、いわゆる偉人達の著作が並んでいて、大変に参考になった。
著者の主要な関心事である”育児”というよりは、我が息子との会話、コミュニケーションを、どのように扱うかを先達に学ぶというのが本書の眼目である。
ということは、当然「親バカ」の記述も散見されることにもなり、知人宅で無邪気に見せられる子供たちの日常的なビデオ画面といえないこともない。
しかし、本書は立派である。
こういう本が欲しかった、と私は思った。家庭において、父はその役割の期間、一貫して「自己弁護」を余儀なくされるからだ。
自らの「物語」は常に批判、あるいは否定される。
家庭の構成員は私(父)を置き去り「口もまわるし、頭もまわる」。
いきおい私は「黒猫のひっそりと待つ部屋に向う。翌朝容赦なく叩き起こされるその時まで」しばしの「子別れ」である。
しかし、何の偶然か、私の長女と著者の愛猫は同じ名であった…。

# by ihatobo | 2014-05-21 20:53 | 本の紹介