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喫茶店でひと休み

喫茶店にその店のマッチが置いてあった頃は、そのマッチ棒で字を造り、頓智や引っ掛けを織り込んで、その時々の退屈を紛らわしたものだったが、いまもその遊びはあるのだろうか。

最近私が引っ掛かったのは初めに口から始まり、横に一を引いて日、もう一本引いて目、次に自、そのあとにといわれて首を書いたが、「横棒一本で」といわれつい百に直してしまった。その間に旦や亘があるでしょ、といった誘導するノイズが入っていたのだが、詳細は忘れてしまった。だが、ひとに試すと結構楽しい。



その他愛のない遊びでよくやるのが、チェーサーでなくてもいいのだが、要するに6オンスくらいの短いタンブラーに水を6割程注いで、傾ける遊びがある。最近はマッチ棒が常備されていないので、それらしきもの(つまようじ)がある居酒屋でやることが多いが、タンブラーを30度くらい傾けてテーブルとの切片に、そのサイズに折ったつまようじを挟む。ただし、その前に水を少し垂らしておくのである。これが張力でわずかな倒立三角形の底辺になり、タンブラーは微妙な調整の後、傾いたまま静止する。

私たちの頃は喫茶店に坐ると女の子たちが水タンブラーを持って注文をとりに来た。その中に目当ての子が見つかると、このワザを使って話をするチャンスを造ったのである。最近のように店のスタッフが注文以外の事柄でいきなり挨拶をしてくれなかったから、店側とコミュニケーションを取るには、そのようなワザが必要だった。

やがて席について挨拶ができるようになると、前記のように水のおかわりを頼む際に、水タンブラーを仕掛けておくという具合だ。その他にも札でカエルを作って競争したり、煙草を手掌に置いて、残った片手でハジイて飛ばし、口に咥えるワザ、etc.である。ジッポをワン・アクションで点火してみせる奴とか今でもいるのだろうか。男たちはそうした他愛なく、当然意味のない、ゲームが好きなのだ。

最近といってもずいぶん年数が経っている筈だが、その喫茶店には骰子仕様のマッチが置いてあり、しかし、これは売っていたような覚えがあるのだが、普通骰子の対面には加算して7になるよう設計されている。それを両手で引繰り返して遊ぶ。「の次は?」と引繰り返すと、違う目、つまり最初の目に戻る。という錯覚を使った無限ループが味わえるマッチもあった。

私の店にも様々な仕掛けやワザを潜ませてはあるのだが、それらオーソドクスな仕掛けのように洗練されてはいない。それでも先日教えてもらった遊びは、応用が狭いが、ちょっと面白い。既に知れ渡っていることを恐れるが、電卓の数字を逆さに読むとアルファベットのO,L,S,H,E,Iが読み取れる。それを対面の相手に読ませてコトバを伝えるのだ。いまの所SHELLが一番長い単語だが、その一瞬だけは驚いてくれる。I LIKE YOUが打てればもっといいのだが…。現状ではメールしかその手立てはない。

P.S.
いつもの続きは長くなったので現在カタチにするべく作業中。乞う、期待。

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by ihatobo | 2008-05-02 18:58 | ある日