『十五少年漂流記』(ジュール・ヴェルヌ)その2

 寄り道のつもりで入った路に、脇道もあって、どんどん進んでしまった。さすがに「少年向け」の作品だから、そのまま読み切ろうとする情熱には至らなかったが、説教臭いことも含めて、つまらない作品ではない。

 訳者による解説も、19世紀末の世界状況や思念の方向を伝えていて、世界史のおさらいになった。本格的な作品解説は、私には無理だが、同時期の「表象空間」を扱った、松浦寿輝の大著は手許に置いているので、それを読んで、また考えることにしよう。

 いつしかセミの声も消え、柿の季節になったが、この時季の空が私は大好き。金木犀は咲くし。

さて、最近は「貸幣」が話題になっているそうだが、本書の著者が信仰するカソリックの教義にも登場するこの物体、ナゾである。と同様、本物語りも、たくさんのナゾを含んでいて、おもしろい。またいつか、巡ってくるだろう。

次回は何とかして「名人」終わらせねばならない。


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by ihatobo | 2018-09-14 08:50