『十五少年漂流記』 (ジュール・ヴェルヌ 訳・彼多野完治 1888→1961年 新潮文庫)

詳しいことはこの本の生い立がこみ入っているので省くとして、日本に紹介された明治の終りに、この本は大変な好評を持って迎えられ、以後今日に至るまで読み継がれていることをまず知って欲しい。
前回、つづくと、お知らせしたのだが、ここでひと休みをして、私も確か読んだ本物語に寄り道することにした。
小学校から中学に上がる頃、親が籍入本を買い与えたのだと思う。暗いなぁと感じ、夜は敬遠したのだと思う。
しかし、大人になってからこの本の書誌を含めて読んでみると、他の物語りと大差がないことが分かり、そこで失望、一度放棄したのだと思う。
最近になって著者が再評価され、彼の経歴なども紹介されて、一度まじめに読まねば、と考えていた時の偶然の再会である。
今回ザッと読み返して感じたのは、放棄した理由にも合点したが、何よりも、西欧の近代を進めた『勤勉、勇気、思慮、熱心』が最終ページで奨励されていること。
つまり、説教臭い物語りなのだ。読まずに通り過ぎても一向に構わない。ただし、大変面白い冒険譚であることは確か。童心に返って読み始めれば、眠れなくなること間違いなしである。

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by ihatobo | 2018-09-11 20:44