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『生きのびるための事務』坂口恭平/道草晴子・漫画 2024/05/016 マガジンハウス

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「きっと最後は上手くいく」が合い言葉。

 好きな事だけをして、ワクワク生きて行くのに必要な物はノート1冊だけ。ジム、という強力な相棒に導かれて、ノートに書かれた内容が実現してゆく人生が始まります。

坂口恭平さんの話はシンプルで、具体的。道草晴子さんの漫画も無駄が無く、グイグイと物語に引き込まれました。

いーはとーぼに置いてありますので、ぜひ手に取ってごらん下さい。

本を読んで自分の人生を振り返る。60年生きてきた私は、それが出来るようになりました。

悪くはないが、それほど上手くいかなかった私の人生。20歳の時は、挑戦をして、望んだものを手に入れたいと考えていたのですが、そうはなりませんでした。その原因は何だろう?何度も自分を責めてはがっかりしてきたのですが、あとがきを読んで、納得。

「好きのハードルが高い」

「すぐ金に結びつけようとする」

これだったのです!!

自分のやり方が少し分かってきても、お金に結びつかないのでやめてしまう。やめたのだから、それほど好きでもないのだわ、と自分を責める。思い出すと、無駄に苦しんでばかりで笑ってしまうのですが。

『生きのびるための事務』面白くて、役にたつ、オススメ本です!!

 


# by ihatobo | 2024-06-09 10:46

『十年後の恋』辻仁成著 2024年1月 集英社文庫

二年ぶりにいーはのブログを再開することにしました。

店主に代わりわたくし木花なおこが、本の紹介やいーはにまつわるあれこれなどをUPしてゆきます。

どうぞよろしくお願い致します。


パリで生まれ、完璧なフランス語を話す日本人のバツイチシングル・マザー、マリエ。何不自由なく温かい両親のもとで育ったマリエだが、フランス人社会の中にあっては、遺伝子的な違和感をいつも持ち続けていた。

マリエが異邦人という立場なので、その違和感分かりやすかった。けれど、この社会の中での違和感は、おそらく、口には出さないけれど、多くの人が持っているものではないだろうか?

だからマリエが恋に求めるものとは、おそらく多くの人が恋に求めるものであると思った。

恋愛は人との距離感をぐっと縮めるものゆえ、誰もが恋のとりこになり得る。けれど、マリエの恋はそう簡単には進まない。

この物語は、最後の最後まで恋の行方が分からない。行方が気になって、一気に読み進めてしまった。

パリの街の描写は楽しかったが、コロナ渦のフランス社会でのアジア人への人々の視線には、アジア人として胸が痛んだ。


# by ihatobo | 2024-03-17 12:30

『デットライン』(千葉雄也 2019-22年 新潮文庫)

 現代思想を復習しようと思って、たまたま著者の『現代思想入門』を読んでいたので、今回は本書を選んだ。

 『現代思想入門』は、ここ100年くらいの関連する著作を概観するものだったので、小説の体裁を取った本作は理屈っぽい。だが、主人公を中心に据えた物語は、事細かに記されていて、ページは異常な速さで進む。しかし、それだけに説得力がなく面白くないし、深みもない。

 学者は、そういうことも出来るのか、という感想だった。

 こういう系列の小説は結構あって、興味関心のある人はドーゾという感じ。得意技が違うが松本清張の方が、私は好き。もっと細部に分け入った方が、良かったのではないだろうか。


# by ihatobo | 2022-10-08 12:15