汁器・備品の余白

この店は物耐ち(モノモチ)が良い。

ささいな事柄なので他の事例を知らないのだが、ラウンド、客席の照明、つまり、天井から下っている電球は、昨年まで4個の全てが開店以来一回も取り替えていなかった。30年間この電球は一度も切れずに輝やき続けたのである。昨年一般的な涙型というのだろうか、略称されるハダカ電球のクリア・タイプがまだ生産されているのを知ると、私はそれに替えようと思い立ち、その時に気づいたのだった。

近所の電設/電気店のご主人に尋ねたところ、「電圧のバランスがいいんだろうね」という。子供の頃から電球は切れるもの、という固定観念があったし、誰しもそう考えていると私は思うが、それも思い込みであるのが分かった。その正味29年間輝やき続いた電球は、捨てるに忍びなく、現在も店内に保管してある。

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# by ihatobo | 2007-12-26 17:07 | ある日

今年の収穫 #2

2~3年以前からの傾向ですが、若い方々が当店でかけなくなったアナログのうち、ジャズの名盤を買うようになり、巷も何やらジャズが流行しているようです。私自身は30年の間新譜を追って来ましたので、それらの傾向には戸惑いがあるのですが、たとえ新録音ではないにしても、それが現在の国内状況であることは事実なので、恐る恐るアナログを鳴らしてはいます。その詳細はまた別項で触れます。

さて、そうしたジャズ流行の秋も染まり、先月に菊地成孔さんの『DUB SEXTET』が出て、それを聞くと何と「ソーサラー」ではありませんか! お客様に彼の追っかけがいて、持ちこみでそれをかけたのでしたが、アリャリャといううちに、徐々に本物だこりゃになり、(というのも簡単にいえば“いま”が鳴っているという……)即購入を決め、ゆっくり味わいたいと現時点では考えております。06年のUAとの『cure jazz』もリアルでしたが、本作にはそのシャキッ感がありビックリしました。

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# by ihatobo | 2007-12-18 10:59 | 本の紹介

今年の収穫 #1

07年によくかけたCDは、DISC紹介でも扱っている6年振り78才のジャン・コルティ第二作、『ヴェルサティル』。当店では小さなブームになっているゲインズブールの「ジャバネーゼ」が入っていて問い合わせも断突多い。それに加えて06年のマデリン・ペルー『ハーフ・ザ・パーフェクト・ワールド』にも「ジャバネーゼ」が入っていて、よくかけました。

彼女の声質はよくいわれるようにビリー・ホリデーに似ていて、フレージングもオッと耳を奪われることがしばしば。そして、デビュー前のウィリアム・ギャリソンと組んだ『ガット・ユー・オン・マイ・マインド』が今年に入って再発されて、それもよく問い合わせがあり、こちらは計10枚ほど売りました。

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# by ihatobo | 2007-12-11 15:37 | CDの紹介