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『ふしぎなキリスト教』橋爪大三朗×大沢真幸 (講談社新書)

 前々回の和辻哲郎による『道元』が、仏教(宗教)と哲学の領域や位相の関係を述べながら、宗教の“相続”に関わる「真理」の解釈/伝播のしくみを述べていたとすれば、今回の『ふしぎなキリスト教』は、キリスト教(宗教)と哲学が“裏腹”の関係にあることを述べながら、その解釈/伝播のしくみを辿っている。
 しかし、その本書の内容の込み入り具合には熱がこもっており、論理的な展開であるのに、読む側は圧倒される。
 「福音」と「聖書」の成立や、その過程の教理から、仏教、イスラム教との比較、分析、あるいは、そこで言及される「福音書」の内容と、本書の主題である西欧文明(近代社会)とのパラドキシカルな構造分析など、息詰まる密度/速度が全ページに充満している。  
 大変にオモシロイ。
 新刊紹介のシリーズでは初めてのベスト・セラー本でもある。
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by ihatobo | 2011-07-06 21:39