『猫たちをめぐる世界』(日高敏隆・著 後藤喜久子・イラスト 小学館ライブラリー1993年)

 本書は、89年に刊行されたものの(平凡)ライブラリー版。「これは読んだことがあるな」と思いながらページを綴ったが、微妙に違うなと思っていたら、このライブラリーで「手入れ」や「書き足し」があるようだ。
 そして、ローレンツの息子さんが「病気だと聞いていたので」「トーマスは、いかがですか?」と聞いたら、研究所の秘書さんキッケルトは「トーマスは死にました。そのショックで、ローレンツ先生は心臓発作を起こされ、ずっと休まれておられます。でも、あなただったら、お会いになるでしょう。」
 という経緯を得て、著者はコンラッド・ローレンツに再会するのだが、車椅子ながら元気そうだった彼が、とうとう亡くなるのを暗示して本は終了。しかし、読後感は爽やかである。

 さて、私は池波生太郎が好きで、あれば読むのだが、つい先日、池波の原作(「鬼平犯科帳」)でゴルゴ13のさいとうたかをが作画という、いわばマンガを読んだ。表紙に銘打たれているように、「一気読み」だったが、池波の世界が視覚されているから、読み終わってまた読んでみる。
 そうやって眺めていると、いいシーンがいくつかあって、楽しめた。細部も良く、描画家の生真面目さが伺えて唸った。こちらもオススメである。
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by ihatobo | 2017-05-12 10:14