『恋する理由』(滝川クリステル 2011 講談社)

 フランスびいきの私は、当地から発信される音楽はもちろん、映画、文芸、ファッション、風俗など様々な文化現象に関心を持っている。

かといって、その文化のコアである仏語を知るかといえば、カフェ・オ・レ、トリコロール、アムールぐらいが、せいぜい。しかし、繰り返し関心を寄せていると、おぼろげながら、彼の地の輪郭がつかめてくる。

 本書は、“日仏のダブルアイデンティティとして生まれた”(帯の部分)著者の初めてのエッセー集。とても歯切れのいい文が、集められている。一言では説明できない、文化現象を短く紹介している。しかも、彼女の女性としての見方を、手際よく披露。そして何より、両国語で記述されているコトバは、新鮮で未知の領域の事柄でも、日本語で理解できる。

 例えば、エレガンス。普段、意味も分かって使っているが、それは「何だか、素敵」だし、その為に「自立」していること、「自由」であること、そして、それは「神秘的」である、という一連のコトバを含んで仏語では使われる、という具合に、私にもハッキリと理解できるのだ。

 他にも、たくさんのコトバが、フツーに理解できた。「シック」とか…。

是非、読んでみてください。巻末に日仏の「女性解放運動の歴史」が、これも短く、分りやすく収められている。


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by ihatobo | 2017-10-13 10:34