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『レキシントンの幽霊』(村上春樹 文春文庫 96→99年)

 村上春樹を、紹介しようと思ったが、断念。
 紹介のしようがないのである。

 作者に悪意はないと思うが、前回書いたように本作には翻弄されてしまう。小説だから事実がそのまま記されている訳ではないのは当然だが、その物語がどうも嘘臭いのである。
 首尾一貫しているのだが、何故か合点がいかない。その首尾をみとめてしまうと私の一貫が崩れてしまう、そんな感じ。

 先に扱った『モッキンバードの娘たち』(ショーン・ステュアート)の物語は、俄かには信じられないが、作者の真実が記されているのが分かる。
 共に首尾一貫しているのだが・・・・・・

by ihatobo | 2016-04-11 17:13