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『パリ』 ZAZ

 ZAZの『パリ』から、そろそろ1年経つが、よくこのCDをかける。
 この街の駅前に仏雑貨の店があるのだが、この店でも、この1年間、店前に設置したスピーカーから連日かかっている。それほど、飽きのこないアルバムだが、最近は、この街に住むフランス人たちの路上での会話の声量が大きい。気のせいかも知れないが。

 さて、前回のドナルド・キーンによると、日本語を学ぶことに熱心だったのは、フランスとドイツだったらしい。もちろん江戸期以前は、オランダ、ポルトガルの方々が、その役割を果たすために学んだのは、現在私達がよく知る物品に両国のコトバが使われていることからも分かる。
 しかも、時代が下がって20世紀に入ると、日本語を学ぶための学校が設備されるのは、ロシアとアメリカである。
 フランスとドイツでの、その後は各々の国の事情によって、その役割が変わったが、カトリックと片やルッターのプロテスタントが、共に日本語に興味を持ったのは、不思議といえば不思議だが、それは概略である。ともあれ、『パリ』が完璧に保守でありながら、改新的であるのは、そんな事情と適っているのかも知れない。
 いや、良いアルバムである。

by ihatobo | 2015-11-02 10:47