『愛』(ジュール・ミシュレ)と『バルバラ Chant バルバラ』(仏・フィリップス64年)
というのがジュール・ミシュレそのもの、ズバリ『愛』(中公文庫 1858→1976-81年、役:森井真)――「愛」そのものではない男が、愛そのものである一人の女をいかに愛するか、という話である。
本書あとがきに訳者が本書のメッセージを端的に書いているが、本書執筆の著者自身が、はじめに当たる「緒言」でもう少し長くなる本書の内容を適確に断っている。こちらは更に広く、ダイレクトに本書の内容をダイジェストしている。
緒言を穴のあくまで読み、暗記してしまえばヒトを愛することが、できる、かも知れない。しかし、その端的、恋がやってこない限り・・・
ミシュレは歴史家(『フランス革命史』)で有名だが、ここでもかの革命から『愛』『自由』『公平』をダイジェストしたのでも有名。彼はフランス人だから、伝統を重んでいる意味ではジョン・コルトーンだが、革命に軸を移すなら中国人だし、アルバート・アイラーだろう。
しかし、一時の恋を支えるのが愛だとすれば、間を採ってウェイン・ショーターがバルバラを聴きながら暗記するのが、最適かもしれない。音量は小さめで。
by ihatobo | 2015-02-04 08:58